中学受験をしなかった男の末路
僕は中学受験をしなかった
僕は中学受験をしなかった、しなかったというより親がさせなかったと言った方が良いだろうか。そもそも僕自身小学生の頃は勉強にそこまで興味なかったし、友達と遊ぶことで頭がいっぱいだった。
何なら偏差値の意味すら分かっていないほどのレベルだった。
小学4・5年生になると結構な人数の友達が塾に通いだす。僕の記憶ではその中の4~5割ほどが中学受験をしていた。
自分自身も小学校から塾に通っていたが、特に中学受験をするというわけでなく学校の授業のサポート、予習として通っていた。
「え、お前俺よりアホやんw、それで中学受験するん?w」
こう思うことが何度あったか。実際近所の公立中学校は評判がそれほど良くなく、少し教育に熱心な両親であれば積極的に子供に中学受験をさせているような印象を受けた。
小6頃、クラスの女の子に
「◯◯中学校って偏差値35くらいじゃない?w なんで受験しないの?」
みたいなこと言われたのを覚えているが当時の僕は無論偏差値の意味すら分かっていない。
公立の中学校に通った感想
中学校は話に聞いていた通りちょっとグレているというか、俗にいうDQNみたいなやつがそこそこいる。
授業中先生に暴言を吐くやつもいれば、時たま暴力をふるおうとするものもいた。プライベートでは未成年ながら煙草を吸ったり、原付無免許運転したりそんな事例は枚挙にいとまがない。
なるほど、そりゃ親は中学受験させたがるわ
でもよくよく考えればそれ以外の悪いところは感じなかった。そういうやつらは別にいつも危害を加えてくるわけじゃないし一回胸倉つかまれて突き飛ばされましたが、関わらなければいいだけのこと。
逆に自分の子供がそういった子達に影響されて道を踏み外してしまうのではないかと考える親もいるかもしれないが、その程度で道を踏み外してしまうのであればもはやこの先の受験という受験はうまくいかないでろう。
そして何より学校の授業の質が悪いなんて一切思わなかった。
小学生の頃から勉強はできないわけじゃなかった自分にとって確かに周りの学力はそれほど高くないように感じたが、そんなことは関係ない。教師は熱心に教えてくれるし学習が定着するような工夫もしっかりしてくれていた。
いくら中学受験をした私立組と比べて全体的に学力が劣ると言えども学校の授業においては一概に公立中学校の方が悪いなんてことは言えないレベルであったことは間違いない。
勿論、扱う問題の難易度や学習進度は大きく違うかもしれないが少なくとも文部科学省が定める中学学習範囲においては文句はない。
中学受験しなかった感想
中学受験する、しないにしろ結局は自分を律することができるかどうなのかである。自分は中学時代かなりまじめで必死に勉強していた。その結果、高校は大阪の進学校に合格することができた。まさに底辺中学校からの逆転である。
そこで思ったことはそういったグレた集団に流されず地道にやるべきことをやり、学校の定期テストもしっかり勉強していれば自ずと道は開かれる。
地元公立中学校でも上位成績者を目指し続けていれば普通に大学進学実績のある高校を十分に選ぶことができる。そもそも公立中学校に行ってそういう方向に流される人間は、中学受験したところで結局どこかでさぼり始め結局うまくかないだろう。
中学受験のメリットって?
※中学受験していないのでここからはあくまで僕の考えです
まず一つ挙げられるのは学習環境の良さだと思う。もちろん不良みたいなやつはいないし、なにより周りのレベルが高いから競争意識が芽生える。
周りが勉強するから自分もする、これは入試が終わった後の中学生にとってモチベーションの維持には重要なことだと思う。
ただ一貫校は高校入試を経験することがないのでその部分において多少公立組よりも勉強の意識に差が出る可能性がある。
二つ目は授業進度が早いこと、かなりこれは大事で早い段階で中学内容を終わらせて高校内容に入れば大学受験にアドバンテージがとれる。
公立の高校生は当たり前だが高校に入ってから高校内容をやるのでそういう人たちに大きく差をつけることができる。ただし一度ついていけなくなってしまうとかなり地獄。
デメリット
まずやはりなんといっても学費、中学から高校と一貫校の私立に通えば中高と公立を通った場合に比べて遥かに高くなる。それに大学受験のための予備校の費用や私立大学を通う場合、さらに下宿した場合の下宿の費用まで考えるととんでもない額になってしまう。(特に理系)
子供の貴重な少年時代を奪っていいのかという問題、勉強は正直いつでもできるが小学校の遊びは小学生じゃないとできない。これが明確にデメリットと呼べるか不明だが、少なくとも僕は小学校の頃しっかり遊んでおいてよかったと思える。
中学受験した方がいいのか、しなくてもいいのか
個人的な結論を出すと、中途半端なレベルの私立を受けるくらいならしない方が良い。それなりに進学実績のある一貫校が狙えるのならする価値はある。
ただ自分が身をもって言えることは公立中学校に行っても大学進学実績のある高校に十分通える可能性はあるし、それは自分が中学校に入ってからどれだけ頑張れるか次第である。
もし中学受験に失敗してしまったとか学費の都合上私立に通わせることができないというのであってもそこまで悲観する必要はない。
そして何より中学受験で全てが決まるわけではない、一番大事なのは何を隠そう大学受験だからである。
その点でいえば大事なのは中学校選びよりも高校選びと言えよう。
さっきDQNの悪いことばっかり書いといてなんだが自分にとってそいつらは反面教師であり、将来そいつらを見返すことが自分の勉強の原動力だった。
逆説的だが自分がここまで頑張れたのも、もしかしたらもあいつらのおかげかもしれない…